大腸がん検診について

  一般的に大腸がん検診は便潜血法といって便に血が混じっているか調べる検査をします。大腸腫瘍の粘膜は脆く出血しやすい事から、大腸腫瘍があると便潜血反応は陽性となる事があります。実際に米国の研究では毎年便潜血反応検査を受ける事で大腸がん死亡が約30% 減ったと報告されているため効果の高い検査法と言われています。そのため大腸がん発症や死亡が増えてくる40歳以降は毎年大腸がん検診を受ける事が推奨されます。

 しかし青森県のみならず全国的にも便潜血反応陽性であっても二次検診を受けて頂けない方が多い事が大腸がん死亡率の高さの原因とされています。ですから大腸がん検診で要精査なった場合は速やかに受診する事をお勧めします。

 ただし、便潜血反応検査にも問題があります。実は全ての大腸腫瘍が出血するわけではないのです。大腸がんの多くは大腸ポリープが大きくなって発生しますが、大腸ポリープが出血しないまま成長し進行がんになってから初めて便潜血反応で見つかる事があります。

 私はそういう患者を見るたびに治療ができる大腸ポリープの時点で発見できていればと非常に歯がゆい思いをします。

 私が考える理想は大腸がん発生率の上がる40歳になったら一度は大腸内視鏡検査を受ける事だと思います。そうする事によって多くの方は大腸ポリープの段階で治療を受けて頂く事が可能だと思うからです。

 40歳の大腸内視鏡検査をご希望の方は当院にご相談ください。