鎮静内視鏡検査という考え方

例えばあなたが虫歯になったら歯医者に行くと思いますが、治療で麻酔を使われなかったらどう思いますか?

もちろん普通そんな歯科クリニックはないと思いますけども。「もしも」の話です。

治療中、痛くて大変だったら、その歯医者には二度と行かないかもしれませんね。

では次にまた虫歯になったらどうしますか?

虫歯を放置して痛いのも大変なので結局歯医者には行くと思います。もちろん今度はキチンと麻酔してくれるところを調べてから行くと思いますが(笑)

それではあなたが胃がん大腸がん二次検診で内視鏡検査を受けたとします。

検査の時、痛い思いや苦しい思いをしたらどうでしょうか。

次に同じように胃がん大腸がん検診に引っかかったとして、あなたはもう一度検査を受けてくれるでしょうか。

胃がんも大腸がんもかなり病状が進まない限り痛くも痒くもない病気です。

よっぽど進行しない限り症状がないのが「がんの怖さ」なのです。

次に検診で引っかかっても「前回受けた検査は大変だったな・・・」と思い出せば「別に症状もないし・・・」と思い病院に足が向かなくなる事だってあると思うのです。

もちろん検査を受けても全然苦しくない人だっているかもしれません。でも、最初に検査を受ける時に「苦しい」か「苦しくない」か、実際に受けるまでわからないのです。

また苦しい思いをしたらついつい他の人にも言いたくなるものです。もしもこれから内視鏡検査を受けるべき人が、そんな恐怖体験を聞いてしまうとこれまた尻込みしちゃって検査を受けるのをやめてしまうかもしれません(実際に検査を受けた事がないのに「苦しいから」といって内視鏡検査を受けない方はいらっしゃいます)。

私はそういった「精神的トラウマ」を少しでもなくす事で「検査を受ける事への敷居」を下げたいと思っています。

胃がん大腸がんはしっかりと検査を受けて頂ければほぼ死ぬことない病気なのです。それなのに青森県の胃がん大腸がん死亡率は2004年から「常にワーストワン」であり続ける事には理由があると思います。

一人でも多くの方を胃がん大腸がんから救いたい。その思いで私は皆さんに鎮静内視鏡検査をお勧めしています。

*注意:鎮静内視鏡検査を受けて頂く場合、当日自動車の運転を控えて頂いております。どなたかに送迎をして頂くか、公共交通機関をご利用ください。